遺族年金
被相続人が国民年金や厚生年金に加入していた場合には、年金受給権者死亡届を提出する必要があります。
亡くなった方の年金受給権を遺族が引き継ぐといった形で、その遺族などの生活保障として「遺族年金」が各制度から支給されます。
なお、年金受給権が与えられるには、遺族に対して一定の要件があります。
また、提出期間も、国民年金は亡くなられた日から14日以内、厚生年金保険は10日以内となっておりますので、ご注意ください。
年金受給権の要件
遺族基礎年金
【死亡者の要件】以下のいずれかに当てはまる
①国民年金の被保険者であった。
②60歳以上65歳未満で、以前に国民年金の被保険者であり日本国内に在住していた。
③老齢年金の受給権者であった。
④老齢基礎年金の受給資格期間を満たしていた。
【対象者の要件】
①亡者により生計を支えられていた妻または子である
②子の場合は、18歳未満であり、結婚していない
寡婦年金
【死亡者の要件】
①国民年金の被保険者であった。
②保険料納付済み期間と保険料免除期間の合計が25年以上ある
【対象者の要件】
①夫により生計を支えられてきた、婚姻関係が10年以上継続している妻である
※60歳から65歳以上までの間に支給されるもので、65歳からは妻自身の老齢基礎年金が支給されますので、寡婦年金は支給されません。
年金額は、死亡した夫が受け取るはずの老齢基礎年金額の4分の3に相当する額となります。
死亡一時金
【死亡者の要件】
①国民年金の被保険者であった。
②被保険者の保険納付済期間が3年以上である
【対象者の要件】
①被保険者の遺族である。
※遺族の範囲は、生計を同じくしていた、配偶者 - 子 - 父母 - 孫 - 祖父母 - 兄弟姉妹のなかで、先順位のものに支給されます。
寡婦年金を受けることができるときは、選択により一方が支給されます(両方支給されることはない)。
遺族厚生年金
【死亡者の要件】以下のいずれかに当てはまる。
①厚生年金保険の被保険者であった。
②厚生年金の被保険者期間中に初診日がある病気や怪我が原因で5年以内に死亡した。
③1級、2級の障害年金を受けていた
④老齢厚生年金の受給権者であるか、または老齢厚生年金の受給資格期間を満たしていた
【対象者の要件】
被保険者の遺族である。
※遺族の範囲は、死亡した者によって、生計を維持されていた、配偶者子 - 父母 - 孫 - 祖父母で、先順位のものに支給されます。
年金額は、死亡した者の老齢厚生年金の額の4分の3相当額。