相続手続きとは、お亡くなりになられた方の人生を引き継ぐ手続きです。
手続きの種類は90種類以上と多岐にわたり、誰にでも簡単にできるものから、複雑なものさらには専門家に依頼すべきものまで様々です。
また必要となる手続きも一人一人異なるため、どの手続が必要かをそれぞれに把握し、自分自身の手続きスケジュールを作らなければなりません。
何度も同じことをやらないよう、スムーズに手続きを進めるために、事前の準備が大切となってくるのです。
まず、手続の種類とスケジュールをしっかり把握し、相続の全体像をつかみましょう。
相続発生から | 代表的な手続き | 手続きの対象 |
7日 |
・葬儀の手配 ・各方面への通知 ・お通夜、葬儀 |
ご遺族間 |
・死亡届 ・火葬埋葬許可 |
市町村役場 | |
・死亡届年金受給者 | 社会保険事務所 | |
・生命保険付ローン手続、口座引落、 キャッシュカード停止、預金口座、 解約・引継、貸金庫 |
銀行 | |
・出資金の引継 | 信用金庫 | |
・クレジットカードの停止 | カード会社 | |
・口座の解約・引継、簡易保険、国債 | 郵便局 | |
・生命保険、入院保険 ・自動車保険(自賠責、任意) ・火災保険名義変更 |
保険会社 | |
14日 |
【相談する専門家の選定】 1)相続全般→当事務所 2)税金関係→税理士 3)不動産関係→司法書士、不動産会社 4)遺産分割→弁護士 ・遺言書の有無確認 |
|
【相続調査】 ・戸籍、遺産(不動産、動産)、債務を調べる ・相続人を調べる |
||
・未支給年金請求書 | 社会保険事務所 | |
・会社役員の死亡(14日) | 法務局 | |
・遺言書の検認 | 裁判所 | |
・死亡退職金 ・最終給与 ・身分証明書 ・健康保険 |
勤務先 | |
・株券 | 証券会社 | |
・債権 | 発行会社 | |
1ヶ月 |
・個人事業の廃業届 ・事業を承継した相続人の開業届 |
税務署 |
・高齢者福祉サービス/身体障害者手帳/愛の手帳 | 福祉事務所 | |
・団体弔慰金/遺族共済年金/葬祭料 | 各共済会 | |
・酒類の届出 | 監督官庁 | |
・特許権 | 特許庁 | |
・免許 | 公安委員会 | |
・自動車/納税義務者 | 陸運局 | |
・パスポート | 旅券事務所 | |
・身分証明書 | 学校 | |
・借地借家契約 | 地主 | |
・賃貸住宅 | 大家 | |
・市営住宅 | 住宅供給公社 | |
・会員証 |
ゴルフ場/デパート 老人会/フィットネス/JAF |
|
・受信料 | NHK | |
・利用料金 |
電話/電力/ガス会社 水道局 |
|
・インターネット | プロバイダ業者 | |
・レンタル・リース契約 | レンタル・リース会社 | |
49日 |
・四十九日法要、納骨 ・遺産分割協議書の準備 【手続き依頼先の選定】 1)相続手続き全般 →当事務所、信託銀行 2)司法書士(相続登記) 3)税理士(税務申告) 4)弁護士(調停、裁判) 5)社会保険労務士(保険、年金) 6)土地家屋調査士(境界、測量) |
ご遺族間 |
・姻族関係 ・復氏届 ・無料パス |
市町村役場 | |
・遺族給付裁定請求(5年) | 社会保険事務所 | |
3ヶ月 | ||
・相続放棄、限定承認(3ヶ月) | 裁判所 | |
4ヶ月 | ||
・不動産相続登記 | 法務局 | |
・準確定申告(4ヶ月) | 税務署 | |
10ヶ月 |
【相続税の申告】(10ヶ月) ・医療費控除の請求 ・未分割財産確定期限 ・配偶者の税額軽減 ・小規模宅地の評価減 |
税務署 |
1年 |
・遺留分減殺請求 (相続開始から10年。侵害された事実を知ってから1年) |
ご遺族間 |
・遺族基礎年金裁定請求(5年) ・寡婦年金裁定請求(5年) ・一時死亡金裁定請求(2年) |
市町村役場 |
・子の氏の変更許可 | 裁判所 |
何通もある戸籍類を見やすい図にしたものです。
その言葉のとおり故人の「相続関係」を「説明」する「図」です。
故人の相続人は誰か、ということを確定するには戸籍類を調査しなければなりません。しかし、戸籍類は身分の変動や役所の都合により、生涯で少なくとも3通は作成されており、10通以上のこともあります。
多くの戸籍類から確定させた相続関係を図にすることにより、以降は戸籍類でなく説明図で話を進めていくことができます。
登記の申請先である法務局でも、添付書類として相続関係説明図を提出することにより、登記完了時に戸籍類の原本を返してもらうことができます。戸籍類の取得には意外とお金がかかりますので、費用の節約にもなります。
当事務所では相続関係説明図の作成をお手伝いさせていただきますので、お気軽にご相談ください